介護職にはストレスがつきものである

介護職で働く際のストレスには、他業界で働く人とは異なるものがあるだろう。介護職は、介護をする対象者が同じ人間であるために、その関わりの中で多くの喜びや楽しみ、充実感や満足感を体験するものだ。しかし、相手が同じ人間であるがゆえに、精神的な疲れやプレッシャーなども当然感じるものである。食事や排泄、入浴というような介護の場面での身体的なストレスは、ある程度の時間が経てば自然と解消されやすいものだと言われているが、相手から感情的な小言や不満などを吐き出されることによる精神的なストレスは、なかなか解消することが出来ず、介護疲れという現実をもたらしてしまうものである。

職場での人間関係のストレスは、どのような職場であっても存在するものであるが、例えば老人ホームなどで介護職として働いている人が受けるストレスは、個人でパソコンを操作している人のストレスとは質が異なるものである。高齢者にも様々な人がいるが、なかには意固地で自己主張の強い人もいる。若いスタッフが対応しかねるような言動をしてしまう人も多いため、働くうちにどうしたらよいのか分からなくなって、自分を責めてしまい、ストレスをため込んでしまうという事が起こってしまうのだ。

このような場面は介護職を経験すると誰にでも訪れる。この経験を糧として、多くの要介護者と出会い、触れ合いながら自分を磨いて経験を増やしていくことで、いずれは適切な対応方法が身に付いて行くのである。また、ストレスを軽減するためには、信頼のおける上司や同僚などに相談をするという方法も有効だと言われている。